基礎だけ知る!手洗器・洗面ボウルの給排水について
給水・排水のための配管や金具など、手洗器には給排水部材が必要です。選び方のポイントを理解して、水栓とお揃いにするなどデザインを楽しみましょう。
※手洗器・洗面ボウル商品ごとに推奨給排水部品があります。すでに設置するボウルがお決まりの方は「商品ラインナップ」の「給排水部品」で適合した部品をご覧いただけます。
ポイント1. 給水と排水の方向をチェックする
蛇口の水がどこから来てどこへ流れるのか。給排水の方向は3パターンあり、使用する部材が異なります。給水・排水の方向が分からない場合は、施工会社に確認しましょう。
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(1) 壁給水×壁排水タイプ
給水・排水どちらも壁に配管されているケース。施工やメンテナンスが難しいですが、床のスペースを取らないのでスッキリします。
【使用部材:アングル止水栓、ベンリーフレキ、Pトラップ】
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(2) 壁給水×床排水タイプ
給水は壁、排水は床に配管されているタイプ。給水にトラブルが生じた際は、壁を剥がす必要があります。
【使用部材:アングル止水栓、ベンリーフレキ、Sトラップ】
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(3)床給水×床排水タイプ
給水・排水がどちらも床に配管されているケース。施工やメンテナンスがしやすく、これから新築される方にはオススメです。
【使用部材:ストレート止水栓、ベンリーフレキ、Sトラップ】
ポイント 2. 適した給水部材を選ぶ
給水には、「止水栓」と「給水管(接続銅管・ベン リーフレキ)」が必要です。どちらも手洗器カウンター下の給水パイプに接続して取り付けます。止水栓にはハンドル式とドライバー式があり、ハンドル式は手で回せますが、ドライバー式はマイナスドライバーで回します。
壁給水(給水の穴が壁面から出ている)の場合
カウンターより上の壁給水の場合は、給水管無しで直に横水栓に繋ぎます。
カウンターより下の壁給水の場合は、「アングル止 水栓」を接続し、給水管(接続銅管・ベンリーフレキ など)を経由して蛇口と繋ぎます。
床給水(給水の穴が床下から出ている)の場合
床給水の場合は、「ストレート止水栓」を接続し、給水管(接続銅管・ベンリーフレキ)を経由して蛇口と繋ぎます。
ポイント 3. 排水金具について
排水にはトラップが必要。
ボウルによって直径25mmと32mmの径(配管の太さ)どちらかを選ぶ。
手洗器カウンター下の排水穴にトラップを接続します。排水トラップは、S字部分に水が溜まることによる悪臭や害虫の発生を防ぎます。手洗器によって、径が25mmと32mmの大きさがあります。
壁排水(排水の穴が壁面から出ている)の場合
壁方向に水を流すため、水平に抜ける「Pトラップ管」で接続します。
床排水(排水の穴が床下から出ている)の場合
S字型に曲がり床に抜ける「Sトラップ管」を取り付けます。
ポイント 4. 人気のブロンズ、ブラス色 仕上げについて
給水・排水管にはステンレス以外にも色々な仕上げがあります。 手洗器・洗面ボウル製品それぞれに推奨部品がありますので、ご購入の際は「商品ラインナップ」の「給排水部品」からボウルに適合したものをお選びください。
ブロンズ
ブロンズ色は、本体の銅メッキに特殊なステイン仕上げを施しトップコートで保護しています。衝撃や研磨に弱いため取り扱いに気を使いますが、風合いが独特で個性的です。
ブラス
表面を磨き仕上げをしたものをプラス仕上げといいます(メッキではありません)。
長く丈夫に使えて経年変化の風合いが出る加工ですが、汚れが腐食に影響することがあるので、必ず汚れはふき取ってください。ブラス色のくすみや汚れ等の研磨には、金属磨きピカール(日本磨科工業)の利用をおすすめします。
日常のお手入れ
- 掃除の際、クレンザーや磨き粉等の粗い粒子を含んだ洗剤や、ナイロンタワシは使用しないでください。
- 日常のお手入れは、柔らかい布で拭いてください。
- 突起物や堅いものが当たるとステインが剥離し、傷つくことがあります。
- 錆びることもあるので、こまめに掃除をするのがおすすめです。
まとめ
- 給水、排水には水の経路となる方向(壁・床)がある。
- 排水管は径が2種類(25mm・32mm)。カラーはブロンズやブラス仕上げがある。
- 新築の際は給水、排水の方向をメンテナンスしやすい「床給水&床排水」がオススメ。